看護必要度A項目B項目C項目のアセスメント共通事項【2026年改定版】

病院の廊下と医療者

 

【2026年最新版】重症度、医療・看護必要度 アセスメント共通事項の評価と変更点

看護必要度は、急性期一般病棟や地域包括ケア病棟、回復期リハビリ病棟などにおける看護の必要度を客観的に評価する仕組みです。2024年度(令和6年度)改定で評価対象の絞り込みが行われましたが、2026年度(令和8年度)診療報酬改定では、内科系病棟や救急受け入れを正当に評価する「指数」の導入や、測定業務そのものを軽減するルール変更が行われました。

本稿では、A項目・B項目・C項目に共通するアセスメント事項の8項目について、最新の改定内容を踏まえて解説します。

① 評価票の対象とは?

改定後の評価対象は以下のとおりです。

  • 【新設・再編】急性期病院A・B一般入院料(※2026年新設)

  • 急性期一般入院基本料(※許可病床数400床以上等は「必要度Ⅱ」での評価が必須化・拡大)

  • 地域包括医療病棟入院料

  • 地域包括ケア病棟入院料

  • 回復期リハビリテーション病棟入院料1

  • 各種加算(一般病棟看護必要度評価加算、【新設】看護・多職種協働加算、等)

【2026年改定の重要ルール(測定頻度)】

従来はA項目・B項目を「毎日評価」することが原則でしたが、2026年改定によりB項目の測定頻度が大幅に緩和されました。

  • A・C項目: 毎日評価(レセプトデータからの自動抽出)

  • B項目: 入院日から4日目までは毎日測定。5日目以降は「7日ごとに1回以上」の測定で可とし、退院日は必ず測定する(※測定日以外の日は直近の評価データを引き継ぐ特例が導入されました)。

② 評価票の記入者とは?

評価票の記入(必要度Ⅰの場合)は、院内研修を修了した者が行うこととされています。

ただし、2026年改定においては、電子カルテ・医事システムから自動抽出する「必要度Ⅱ(レセプト電算処理システム用コードを用いた評価)」への移行がさらに強力に推進されています。そのため、看護師による手書きのアセスメント以上に、医師のオーダーや医事課による正確なコード入力(Kコード・Jコード等)が評価の根幹となっています。

③ 評価項目の判断とは?

  • 判断基準: 厚生労働省が定めるアセスメント共通事項、B項目共通事項、各項目の判断基準、および最新のレセプト電算処理システム用コード一覧に従って実施する。

  • 禁忌: 独自の院内基準で評価しないこと。

④ 評価時刻とは?

  • 原則: 毎日「24時」を評価時刻とする。

  • 退院日: 退院時を評価時刻とする。

  • 急変時: 設定時刻以降に状態が悪化した場合は、記録をもとにその日の評価を修正可能。

⑤ 評価対象時間とは?

  • 基本: 0時〜24時の24時間。

  • 入院日: 入院時からその日の24時まで。

  • 退院日: 0時から退院時まで。

  • 外泊している患者はその日は評価対象外。ただし在棟時間があれば部分的に評価対象となります。評価対象場所は当該病棟内であり、手術室や透析室での処置は含まれません。

⑥ 評価基準の改定内容(★2026年改定の最重要ポイント)

2024年改定で急性期一般1の重症度判定から「B項目」が除外されましたが、2026年改定では判定基準の計算式そのものが『指数化』されるという大転換がありました。

  • 旧基準(2024年まで): 「A得点〇点以上 or C得点〇点以上」の患者が、病棟内に一定割合(%)以上いること。

  • 新基準(2026年から): 該当患者割合に「救急患者応需係数(救急搬送の受け入れ実績等の補正値)」を足し合わせた『基準患者割合に係る指数』で判定する方式に変更されました。

    • 計算式: [該当患者割合(%)] + [救急患者応需係数(%)] = 評価指数

    • これにより、内科的疾患で救急車を多く受け入れている病棟は係数(ゲタ)が上乗せされ、手術の少ない病棟でも基準値(例:基準①27%以上など)をクリアしやすくなりました。

⑦ 評価対象の処置・介助等とは?

  • 必要度Ⅰで評価する場合、当該病棟所属の看護師等による処置・介助のみ評価対象ですが、医師が単独で行った処置も、病棟看護師が確認し記録すれば評価可能です。

  • 必要度Ⅱ(推奨)の場合: 看護師の実施記録に関わらず、実施された処置や投薬のレセプトデータ(実績)がそのまま評価対象として自動抽出されます。

⑧ 評価の根拠とは?

  • 必要度Ⅰ: 評価は観察と記録に基づき、推測を含めません。個別記録は不要ですが、第三者が監査できる経過記録が必要です。

  • 必要度Ⅱ: 診療報酬明細書(レセプト)のデータそのものが唯一の根拠となります。

まとめ:2024年版から2026年版で何がどう変わったのか?

項目2024年(令和6年)改定2026年(令和8年)改定の変更点
評価対象の基準式「該当患者の割合(%)」のみで一律に足切り判定。割合に補正値を足す『指数(割合+救急患者応需係数)』での判定へ大転換。
B項目の測定頻度重症度判定から外れた病棟でも「毎日測定」が義務。大幅緩和。入院5日目以降は「週1回以上の測定(間はデータ引き継ぎ)」でOKに。
評価の抽出方法必要度Ⅱへの移行推進。許可病床数の要件が厳格化され、必要度Ⅱ(レセプト評価)が事実上の標準に。
病棟区分の新設地域包括医療病棟が新設。**「急性期病院A・B一般入院料」「看護・多職種協働加算」**等の新たな評価枠組みが新設。

📌 2026年改定の総括(何がどう変わったのか)

2024年改定は「外科有利・内科不利」と言われ、看護現場にはB項目の無駄な記録業務だけが残る厳しい内容でした。

2026年改定ではその是正が行われ、共通ルールにおいて①B項目の測定頻度が週1回に減らされ現場の負担が激減したこと、②救急搬送を多く受ける内科系病棟が「救急患者応需係数」によって点数的に救済(底上げ)される仕組みに変わったことが最大のハイライトです。今後は看護師の「観察記録」以上に、医事課との連携による「漏れのないレセプト入力」が施設基準維持の生命線となります。

参考文献

  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要(全体版・入院)」

  • 厚生労働省「重症度、医療・看護必要度に係る評価票 評価の手引き(令和8年度版)」

  • 中央社会保険医療協議会(中医協)総会「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(令和8年通知)」

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