【看護必要度】B項目「患者の状況等」2024年改定版

病室のカーテン

B項目「患者の状況等」は、患者の日常生活動作(ADL)や認知・行動面の状況を評価する項目です。2024年度の診療報酬改定では、急性期一般入院料1の判定基準からはB項目が除外され、A項目・C項目で重症度判定が行われるようになりました。ただしB項目自体は引き続き毎日測定が義務付けられています
本稿では、最新改定内容を踏まえてB項目の共通事項と各評価項目について解説します。

B項目共通事項(2024年度版)

  • 装具(義手・義足・コルセット等)を装着している場合は、装着後の状態で評価する。

  • 評価時間帯に状態が変化した場合は、より自立度の低い状態を基準に評価する。

  • 医師の指示による動作制限がある場合は、「できない」または「全介助」とする(指示記録が必要)。

  • 動作が制限されていない場合は、動作を促し観察して評価する。確認を行わなかった場合は「できる」「介助なし」とする。

  • 禁止されている動作を患者が無断で行った場合は「できる」と評価する。

B1 床上安静の指示

定義:医師の指示書やクリニカルパスに「床上安静」と同義の記録がある場合に評価。
基準:「あり」=記録上でベッド上離床不可と示されている場合。

B2 どちらかの手を胸元まで持ち上げられる

定義:患者自身で手関節から先を胸元(首下)まで持ち上げられるかを評価。
基準:「できる」=一方の手で可。/「できない」=制限や拘縮で不可能。

B3 寝返り

定義:仰臥位から側臥位への動作ができるかを評価。
基準:「できる」「何かにつかまればできる」「できない」で判定。

B4 起き上がり

定義:仰臥位から上体を起こす動作を評価。
基準:「できる」または「できない」で判定。

B5 座位保持

定義:座位姿勢を保持できるかを評価。
基準:「できる」「支えがあればできる」「できない」で判定。

B6 移乗

定義:ベッド⇔車椅子などへの移乗が可能かを評価。
基準:「介助なし」「一部介助」「全介助」で判定。

B7 移動方法

定義:病棟内の移動手段を評価。
基準:「介助を要しない移動」または「介助を要する移動(搬送を含む)」。

B8 口腔清潔

定義:歯磨きや口腔内清掃が自力で可能かを評価。
基準:「できる」「できない」で判定。

B9 食事摂取

定義:経口・経管による食事摂取の介助状況を評価(中心静脈栄養は含まない)。
基準:「介助なし」「一部介助」「全介助」で判定。

B10 衣服の着脱

定義:衣服(寝衣・下着・オムツ等)の着脱における介助状況を評価。
基準:「介助なし」「一部介助」「全介助」で判定。

B11 他者への意思の伝達

定義:筆談・ジェスチャー等を含め、意思を伝えられるかを評価。
基準:「できる」「できる時とできない時がある」「できない」で判定。

B12 診療・療養上の指示が通じる

定義:当日の診療・療養上の指示に従えるかを評価。
基準:「はい」「いいえ」で判定。

B13 危険行動

定義:過去1週間以内にチューブ自己抜去、転倒、自傷行為等があったかを評価。
基準:「ある」「ない」で判定。

2024年度改定のポイント(B項目)

  • **急性期一般入院料1では、B項目は「測定は必要」だが「判定基準からは除外」**されました。

  • 入院料2〜5や地域包括ケア病棟等では引き続きB項目が活用されます。

  • 項目の定義・判断基準は大きく変更されていませんが、**評価記録の適正化(医師指示の記録、介助有無の明確化)**が強調されました。

📌まとめると、B項目は引き続き患者ADLや行動の評価に不可欠ですが、2024年改定では 急性期一般1病棟の重症度判定から除外 されたことで、その位置づけが整理されました。今後は「患者の日常生活支援やリハビリ・ケアの質保証のための測定」としての意味合いがより強まっています。

参考:

  • 厚生労働省「令和6年度診療報酬改定の概要」

  • 厚生労働省「重症度、医療・看護必要度に係る評価票 評価の手引き」

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