パフォーマンス評価とは~その意味とメリット

夕暮れの海辺でパフォーマンスする2人のシルエット
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新たな評価方法として注目されるパフォーマンス評価。従来型のテストなどを通じて実施される評価方法とは違い、パフォーマンスに焦点を当てた評価方法として教育や医療などの各分野で活用されています。

この記事ではパフォーマンス評価の意味と概要を図を用いて、わかりやすく解説しています。

パフォーマンス評価とは~その意味と概要

パフォーマンス評価とは、あらかじめ可視化されたパフォーマンス課題を基準にして行う評価方法です。

従来の評価は、一定の理解や能力の活用を「テストする」という形で行ってきました。この評価方法は学習課題の理解度を確認できる有効な手段であるため、多くの教育機関などで現在も広く行われています。

それに対してパフォーマンス評価は、事前に課題を明確にして、その課題に対するパフォーマンスをルーブリックと呼ばれる基準に沿って評価していきます。

従来型の評価とパフォーマンス評価を比較するときに、よく例に用いられるのがフィギュアスケートの採点方法です。

フィギュアスケートには基礎点となる技術点と、その出来栄えによる評価(GOE)があります。ここでいう基礎点はパフォーマンス評価でいえば、評価基準ということになります。

つまり、あらかじめ評価基準が決まっており、その評価基準に沿ったパフォーマンスが出来たか否か、あるいは出来栄えを評価していくということです。

評価基準と評価尺度は、以下のようなルーブリック(評価基準)によって表現します。このルーブリックに沿って評価を行います。

 

パフォーマンス評価のルーブリック評価基準と尺度の図

 

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パフォーマンス評価のメリット

パフォーマンス評価を行う最大のメリットは、評価者と被評価者の双方が課題に対して明確なフィードバックが得られる点です。

従来の評価方法でもテスト等を通して、複数の課題を幅広く評価することはできます。しかし一つ一つの課題における理解度や能力の活用を評価するには、それぞれの課題に対して、どのような評価をすべきなのか曖昧さが残ります。

パフォーマンス評価は、あらかじめ課題と評価基準が明確であり、評価尺度も決まっています。そのため、表面的で幅広い理解だけでなく、より個別的で詳細な評価を行うことができます。

従来のテストでは容易に理解することができない実践的な能力について、より具体的に把握することができるのです。

「本質的な問い」と「永続的な理解」

そもそも学習とは何のために行うのでしょうか。

テストで高得点を獲得するためなのか、与えられた課題をこなすことなのか、目的は何なのでしょうか。

教育や人材育成において、まず問いを必要とするのは、教育する側であり評価をする側なのではないでしょうか。

パフォーマンス評価においては「活用」を評価するという明確な目的があります。従来型の「ある範囲」における理解度をテストという形でのみ評価するのではなく、理解が実践的に活用されているのかが問われる評価なのです。

パフォーマンス評価といっても、その評価を行う場によって方向性は様々です。例えば学校教育のように、子供たちの学習を対象とする場合もあれば、医療現場のようにプロフェッショナルとしての学習を要する場合もあるでしょう。

例えば自動車運転免許を取得する目的は、路上で運転をするためです。そのために、学科講習を受けて学び、路上教習を受けて実技を学びます。

そして学科試験と実技試験の双方に合格してはじめて免許を与えられるわけです。

自動車運転免許を取得するための試験は「路上で運転する」という目的のために、学科と実技による学習によって能力を身につけた上で、さらにその能力を「活用」できているかを評価するものです。

以下の図はパフォーマンス評価において、もっとも重要な2つの基本概念を表したものです。

 

パフォーマンス評価のメリットを解説する図

 

「本質的な問い」とは、パフォーマンス課題において中心的で核心となるような問いのことであり、学習の目的に立脚した本質的な内容のことです。

さきほどの自動車運転免許でいえば、路上で運転する目的のために身につけるべき本質的な能力とその活用です。

「永続的な理解」とは、身につけた能力を再現し続けることができ、継続的にその能力を活用していけるような理解のことです。

自動車運転免許でいえば、免許取得後もペーパードライバーのようにならず、いつでもその能力を活用できるような深い理解です。

パフォーマンス評価を行う場合には、この「本質的な問い」と「永続的な理解」を考慮したパフォーマンス課題を設計することが重要となるのです。

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まとめ

パフォーマンス評価は能力そのものを評価するというより、能力の「活用」を評価するものです。

課題には必ず目的があります。

そしてその目的は、被評価者が学習をどのように活用できるかにあるのです。従来型のテストで能力を評価するだけでは評価しづらい個別的な能力、そして能力の活用を可視化してくれるのです。

また、パフォーマンス評価を実施することによって得られるメリットは、評価を明確な基準と尺度によって評価できることです。

能力の活用を明確な基準と尺度で評価することによって、より実践的な評価をすることができるのです。

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